LGH ROOM – 人材採用の現在地とこれから(中編)
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〒353-0004 埼玉県志木市本町6-21-9
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■ 大野 : 現状の人手不足感のお話しは、今後どうなっていくと思いますか?
■ 青柳 : 加速していくと思っています。
出生率の推移を見てもわかるように、労働人口の減少は20年後ぐらいまで見えていて、今生まれた数が20年後の労働力ですから、5年後に急に回復なんてことはなかなか言えませんね。
人手不足は加速の一途をたどっているとしか言いようがありません。
労働人口の減少に伴い、人手不足は加速していくのですが、一方、AIなどの導入でこんな領域で人がいらなくなるという職種も同時進行で出てくると思います。
すごく悩ましいですが、それもあって各社様、生産性やAIをという話にとても興味を持たれています。
■ 大野 : ChatGPTをはじめとするAIの登場はどうみられていますか?
不安と期待があると思うんですが。
■ F部長 : 不安と期待。そうですね。
ただ、あまり悲観的になりすぎても先行き暗くなりますからね。笑
AIとの向き合い方じゃないですかね。
AIを活用することでコスト削減や売上増加が見込めると言われていたり、AIを活用することで人手不足の解消につながるとも言われています。
AIに仕事を奪われる反面、人間にしかできない領域があるので、そこを見極めていきたいですね。
うまく共存できるように模索していく感じですね。
私は、業務に適用するのももちろん考えられますが、人材のマッチングに期待しているところがあります。
■ 大野 : 人材のマッチングに期待ですか。
私としても、人材派遣業事業部の採用業務にも携わっているので、とても興味深いです。
ちなみに、弊社としてはAI活用にあたりに、その道に特化した人材の需要が増えてくるかなと思っています。
やはりどこの企業も徐々にDX化していくなかで、自社の社員だけだとAIをうまく活用できないって企業が多いのかなと。
これからの分野となるので、アイデア次第で面白くなるのかなとワクワクしています。
■ 青柳 : 今まで人の手で10時間かかっていたのを物の数分で出来るようになったとか、弊社でも今までマクロを組んだことがなかったって人が組めるようになったとか、「この業務は今まで専門家しかできなかった」という業務が誰でも出来るようになった。
その分、より専門性に特化した人が求められてもいて、ニーズも出て来ているし、やっぱりスキルをさらに磨いていく必要がありますよね。
AIという分野について言えば、今いっせいによーいドンなんですよね。
ChatGPTみたいな高度な技術っていうのは、今までで言うと大企業に高額で売られて徐々に安価になってきて、中小企業の手元まで届くというのが普通でした。
でも面白いことにChatGPTについて言えば、今いっせいによーいドンで誰でも遊べる、小学生でも触れる、ここに対するチャレンジ感ってすごくあります。
今はまだ実務でChatGPTを使いこなせている人は誰もいない、という状態から、社内ではあの人が一番詳しいよねというポジションに誰でもなりうるのですごく面白いと思います。
■ 大野 : 人手不足解消につながると思いますか?
■ 青柳 : トータルで見た時には解消に繋がると思います。
これはすごく難しいんですけど、少し昔に比べて事務の募集って圧倒的に減ったんですよね。
機械であるAIを使って業務を行うことで、ヒューマンエラーの防止や時間短縮による業務効率化も見込めることからも、事務のお仕事が取って代わられる職種にあげられてしまっています。
■ F部長 : レジ打ちのお仕事も減少していますよね。
ただ、それに伴い、セルフレジへの誘導人員や、自動精算レジの開発者など、今までなかったお仕事が創生されていく。
機械が学習することにより、人の感覚に近い仕事が可能になってきたので、人手不足の救世主としてAIが担ぎ上げられた。
機械が得意とすること、AIに求めること、人にしかできないことの棲み分けが大事になってくるのでしょうね。
■ 大野 : 確かにそうですね。
■ 大野 : 人手不足だからこそ、定着率が向上するためのマッチングはとても重要になってきますよね。
「お仕事×人」「人×人」のマッチングが定着率に大きな影響を与えているように思うのですが、いかがでしょうか。
■ 青柳 : データがないので感覚値になりますが、マッチングと定着率について、10年ぐらい前と比べて、すごく重視する方が増えましたね。
昔は会社に新入社員が合わせろ、組織に人が合わせろという考え方が多かったでしょうし、マッチングを大切にするとしても、感覚ベースの相性を見立てていたと思います。
例えば、適性を診断するにあたっての100問アンケートがあったとして、昔は新入社員だけを対象としていたものが今は上長にも取るといった双方向になってきています。
あなたはこういう失敗をしてしまう傾向がありますよと言ったものから、あなたは物事の解釈をこういう風にするタイプです、一方で新入社員の方はこういう解釈をするタイプだから、その点のコミュニケーションロスに気をつけましょうね、など。
お互い部下と上長とマッチングを探る・最善の組み合わせを探しましょう、といったようなものが注目されています。
■ 大野 : 業界によっては多少の差はあるものの、売り手市場となっていているのも手伝って、スキルアップのための転職や、入社前のイメージと違うということでの離職が増えましたね。
双方向のマッチングをはかる画期的なツールがあると便利です。
■ F部長 : 社是であったりとか、会社の雰囲気については、HPでも発信しているので、求職者の方も事前に調べてくる方が非常に増えてきていますね。
そういった意味で、企業の発信力はとても大事になってくるところですね。
企業側は「こういう人とともに働きたい」「うちはこんな会社です」をどう伝えていくのか。
また、求職者は「共感できる人たちと良い環境で働きたい」これは誰しもが思うところかと思います。
この双方の想いが出会ったときに、良いものが生まれるんでしょうね。
■ 青柳 : そうですね。
「面接時にこういう基準で採用していく!そういうペルソナを作っていくので、こういう思考性を持った方を採用しましょう」
となるので、優秀か優秀じゃないかだけではなく相性も判断基準となるんですよね。
その基準は各社様々ですが、お互いミスマッチはアンハッピーなので相性はしっかり確認したい。
同一条件の方がいらっしゃるときなど、最終的にどう判断するかといったときに、マッチングは非常に重要です。
全てのワーカーに上機嫌を。
LGHがお届けする、人材業界の今を切り取る座談会企画
中編"AIへの期待、マッチングの重要性"
はいかがでしたでしょうか。
次回の後編は、"インフレ時代の業界トレンドは?"
についてお届けいたします。